履帯館のこのエリアにはドイツ戦車の履板との比較のために収蔵してある各国の履板を展示しています。

あくまでも比較資料としてですので種類も数も多くはありませんが運用や設計の思想が垣間見えるようで面白いものです。

日本  

九五式軽戦車

1935年12月に正式採用された大日本帝国陸軍の軽戦車。秘匿名称は八号。最大装甲厚12mm、全備重量が6,7tの軽戦車であったが当時の日本の主力戦車の一つで総生産数2,378輌は現在に至っても日本最大数である。

  • 寸法: 25 × 13,5 × 13 cm *単品換算
  • 重量: 3,4 kg
  • 磁性 : 無し      

*一部の画像は NPO法人 防衛技術博物館を創る 様のHPより転載しております。

ポーランド

TKS

イギリスのガーデンロイドMkⅣを元にポーランドが開発したタンケッテ (Tankette) 。軽戦車より軽量な豆戦車です。履板の形状もガーデンロイドに近い形状です。いつの日か両者を並べて比較して見たいものです。

このNo,97の履板はTK-3のエンジンを高出力のものに載せ替えた後期型とも言えるTKSのもので、エンジンの出力アップと重量増加に対応して幅が広くなっています。

TK-3の履板も手に入ったので更新した時に見てください。

  • 寸法: 15,5 × 6,5 × 7 cm
  • 重量: 0,8 kg
  • 磁性 : 有り

TK-3

TKSの前に作られたポーランド最初のタンケッテです。

形状は同じですが車体重量が軽く、エンジン出力が低かったのでTKSより履板の幅が狭かったです。

めちゃくちゃ可愛いです!❤️(変態?)

  • 寸法: 13,2 × 6,5 × 7 cm
  • 重量: 0.6 kg
  • 磁性 : 無し

ソビエト 

T-26軽戦車

二次大戦前にソ連が開発した軽戦車。イギリスのヴィッカース6t戦車を参考に開発された。戦時中に多くの改良型と派生型が作られ最終的に12000両を超える当時の世界最高生産数を達成した。

  • 寸法: 26 × 11 × 12,5 cm
  • 重量: 2,9 kg
  • 磁性 : 無し

T-70軽戦車

T-60に変わる偵察・歩兵支援用として開発された軽戦車。1942年11月のスターリングラード攻防戦ではT-34と共に反抗作戦の戦場で活躍した。

  • 寸法: 30 × 12,5 × 15 cm
  • 重量: 4,1 kg
  • 磁性 : 無し

T-28中戦車

T-35重戦車と並行して開発された中戦車。1933年に制式化されたこの戦車はソ連初の多砲塔戦車で大小合わせて3つの砲塔(主砲塔×1・銃塔×2)を持っている。多砲塔戦車としては世界最多の503輌が生産された。初期の履板はクロム・ニッケル鋼の精密鋳造品だったが1937年以降は打ち抜き製造品となった。この個体は磁性を有しているので後期の打ち抜き製造品と考えています。

  • 寸法: 38× 14 × 18 cm
  • 重量: 6 kg
  • 磁性 : 有り

イギリス

マチルダII歩兵戦車 (後期型)

二次大戦前期のイギリスの歩兵戦車。その後期型(ヨーロッパ戦線用)の履板です。前期型(砂漠用)は表面の中央部に窪みを持った凹型の履板でしたので土壌によってはグリップ力が不足したようです。後期型は写真のような凸型になりましたがその分かなり重くなってます。背面も独特です。

  • 寸法: 35 × 15 × 21 cm
  • 重量: 11 kg
  • 磁性 : 有り

フランス

ルノー FT-17 軽戦車

第一次世界大戦中の1917年にフランスのルノー社が送り出した軽戦車の傑作機である。大戦後には数多くの国に輸出され、各国で機甲部隊の創設に中心的役割を果たした。

近年はガルパン最終章でも・・・。マリー様〜!w(笑)

  • 寸法: 33.5 × 12 × 31 cm
  • 重量: 10 kg
  • 磁性 : 有り

ロレーヌ37L 装甲牽引車

ルノーUE小型牽引車の後継としてフランス陸軍がロレーヌ社に開発を依頼した車両です。フランスが降伏した時点で約480両が生産されており、そのうち約300両がドイツ軍に接収されました。

その後ドイツ軍はこの車台を利用して対戦車砲を作ります。

最近タミヤさんから発売になったマーダーⅠです。つまりこの履板はマーダーⅠの履板でもあります。

一枚で二度美味しい履板ですね。❣️

  • 寸法: × × cm
  • 重量: kg
  • 磁性 : 有り

アメリカ

   ハンガリー

38Mトルディ軽戦車

スウェーデンのランツヴェルク社製のL-60軽戦車をハンガリーでライセンス生産し、武装を変更して国産化した軽戦車です。トルディⅠとトルディⅡで190両が作られました。

同じくスウェーデンのL-62を国産化したニムロード対空戦車と履板は共通だと考えています。

履板に特徴があり、ガイドホーンが他に例を見ないほど長くなっています。そのガイドホーンに対応するために小さなガイドローラの取り付け軸を回転軸と同じではなく下側にずらして取り付けてあります。模型作って不良品?って焦りました。w

  • 寸法: 28.6 × 15 × 11 cm
  • 重量: 2.3 kg
  • 磁性 : 有り

オーストリア

ADMK “Mulus”  

タイヤの着脱により車輪走行と履帯走行を切り替え可能な装輪装軌切替式輸送車です。かなりマイナーな車両で生産総数は約140台。

車輪で走る時は後ろに積まれた4本のタイヤを車体中央と折り畳んでいたフロントのサブシャーシを伸ばしたステアリング・アームに取り付けます。折り畳んだサブシャーシには防弾板が装備され、マシンガンキャリアの形態になります。

マイナー過ぎて世界中どこにもプラモデルが見つからないのです。誰か教えてください。大好きな車両なので欲しいです。

  • 寸法: × × cm
  • 重量: kg
  • 磁性 : 有り